【ソウル聯合ニュース】年間300万件を超える事件を抱え深刻な人手不足に直面している韓国の警察が、独自の人工知能(AI)システムを高度化し、捜査業務の一部を「自動化」する計画を進めている。単なる検索にとどまらず、調書の質問項目や捜査結果通知書の作成まで行うなど、AIを実質的な「捜査補助官」とすることで、現場の負担を大幅に減らす構想だ。
警察官による取り調べ(資料写真)=(聯合ニュース)
聯合ニュースの取材によると、警察庁は今年11月の本格導入開始を目標に、総予算46億5900万ウォン(約5億円)を投じ「警察捜査支援AI(KICS―AI)」高度化事業の業者選定を進めている。
警察は昨年11月、刑事司法情報システム(KICS)と連動して判例を提供し、令状請求書の草案を作成する捜査支援AIを初めて導入。ここでは米オープンAIの生成AI「Chat(チャット)GPT」などを使用してきたが、捜査や被害者の情報流出を防ぐために独自のAIシステムをグレードアップした。
今回の事業では、ここに核心的な機能を加え、自動化率を大幅に引き上げる計画だ。
新しく追加される主な機能には文書作成と取り調べの支援がある。
文書作成については、 AIが既存の捜査資料を学習し、容疑者や被害者、罪種、送致の是非などに合わせた「捜査結果通知書」の草案を作成する。
取り調べではAIが同種事件の調書を分析し、捜査官が容疑者の取り調べでの質問内容を提案する。また、膨大な証拠資料の分析も自動化されるため、各種調書や報告書を基に、犯罪一覧表やタイムテーブルの草案を作成することも可能になる。
光学式文字読み取り装置(OCR)によりPDFや写真からテキストが抽出できるほか、長い録音ファイルのテキスト化や要約もしてくれる。
新手の犯罪の探知機能も高度化される。全国に散らばる事件関連の口座、電話番号、SNSなどをAIが迅速に比較・分析し、犯罪の迅速な併合や移管を助ける。これらは捜査官がひとつひとつ手作業で行っていたものだ。
警察がシステムの高度化に注力するのは、捜査官の物理的な業務量がすでに限界に達しているためだ。
警察庁によると、2023年11月に告訴・告発を全件受理する捜査規則改正案が施行されてから事件の受理が爆発的に増加した。実際に警察が受理した事件数は、改正前の2023年の約260万件から2024年には305万件に急増し、昨年は320万件を超えた。2年間で23.1%増えたことになる。1日あたり1万件を超える。
ただ専門家はAIのサポートを肯定的に評価しつつも、徹底した検証を求めている。
東国大警察司法学部の李潤鎬(イ・ジュンホ)教授は「捜査過程での機械的かつ重複する作業は、時間を節約できるだろう」としながらも「まだAIを100%信頼することはできないため、必ず確認作業を行い、補完的な役割にとどめるべきだ」と指摘した。
댓글
0